私は母が里帰り出産したため、生まれは大阪市生野区だが、出身地は目黒。
1994年、一時期、就職先の都合で、愛知県安城市に暮らしてきたが、1997年２月前半までこの地で育ち、生活してきた。
当時は僅か３車両の東急目蒲線が走り、南北線の乗り入れが始まった2000年を待たずにこの地を去った。
私の実家のあったマンションの屋上からは、富士山や秩父連山が見張らせた。
そうしたことを思い出しながら、行人坂上から夕陽に映える富士山を撮影した。
行人坂の途中には、八百屋のお七の話で有名な大円寺がある。私の母の葬儀を行ったお寺でもある。ホリプロもこの近くだ。坂を下ると目黒雅叙園、そして目黒川太鼓橋。太鼓橋には江戸時代から続いた太鼓鰻があったが、今はなくなってしまった。
当時のこの辺は、川傍だったので、町工場が並び、メリーチョコレートの工場もあった。
そして全日本女子プロレス。
時代は変遷し、目黒はビジネス街となった。
権之助坂商店街はラーメン博物館と化した。
恵比寿ガーデンプレイスが完成した大学３年の冬、置いてきぼりの目黒･ダサい目黒を実感したことを思い出す。
田舎の中目黒、代官山、そして「田園世田谷区の自由ヶ丘」と田舎者扱いした10代の頃を。
バブルの影響を背景に、成り上がり的に、金持ちに人気のお洒落な高級住宅地になりましたね。