2020年１月前半以来のお客さん

今夜の現場はATM撤去現場で、加ト班で固定したある若い女性隊員が初めて夜勤にシフトし、フル稼働への足掛かりとなったお客さんだ。

現地に着くと、監督がずっとオレを見ていた。
２年前の１月前半(正月明け)と同じ監督だ。

口火を切ったのは監督からだった。
「以前、お会いしてますよね？西日暮里で？」

オレ「やっぱり！お久しぶりです。一昨年の１月前半です。私が若い女の子を伴っていたときの監督さんで間違いないですよね？」

監督「(うんと頷いて)よく時期まで覚えてますね？」

仕事中も、監督が歩み寄ってきて
「今日も自転車ですか？」

オレ「そうですよ」

監督「久しぶりに見て、あのときと同じ警備員さんかわからなかった。全然、顔立ちが変わっていたから…」

オレ「他のお客さんにも同じことを言われました。昨年11月、六本木で、2018年夏以来久しぶりに会った東急関連の責任者から『顔立ちが違うから、初めは誰かわからなかった』って！」

監督「表情が全然違いますよ」

オレ「無精髭を剃ったから？いや、でも、東急関連の責任者は私が無精髭を生やす前の顔しか知りませんから」

オレは思う。
一昨年の春以来の人間性を貶められるようなサイテーな状況が長引く中で、昨春
①オレに対する内勤の評価が変わる(オレだけが勤務規制を受けなかった)
②ラックランド平和島でお客さんからの歓待
③住宅ローン完済を意識するようになった
④警備員との交友関係を制限し、余計な情報の流入をシャットアウトした
⑤競争のない世界に行く目標を持った(学生になりたい)
これら全てが重なり、自分自身に、自信と余裕を持てるようになったからだと思う。

現場は、21:00開始。
22:20には作業が終わり、監督が解散前に
「仕事は終わったけど、コーヒー買ってくるから待ってて！」
差し入れのコーヒーを買ってきて、みんなで飲み始めて解散した。

監督が「明日から日勤で、毎日(原状回復工事が)あります」と話しかけてきた。
一昨年の１月と同じだ。
加トのない日は、西日暮里と北赤羽の２箇所で、日勤にもシフトしたから…
続けて「２月５日です。今、組んだ足場を解体しますから、その日は必ず来て下さい！」

東急関連の監督の小川さん
西蒲田以来、両国の解体現場で再会した解体業者の高原さん
今夜の相星さん
その当時のオレの仕事ぶりをきちんと見てくれていたのだと思う。
そして、再会までの間、オレの仕事ぶりを、他の警備員と比較してきたと思う。
指名だらけで、日勤にはシフトできないが
「２月５日は必ず来ます」
そうお伝えしてお別れした。