経験を積みたくても腕がないから門前払い

今日はティファニー一色！

「松本さーん、落ちちゃったぁ」

就活中の２年生女子が大手企業の最終面接で落ちてしまい、他の２年生の女の子たちと求人ファイルを開いて、次に受ける事業所を探していた。
かなりショックだったみたいだ。

オレもこの業界の就活事情について、強く興味を持っていたから、彼女をつてに、うちの学校の求人ファイルを見せて貰った。

学校の先生にはいろいろ聞くのだが、どの先生も言うことは似たり寄ったりで
「新卒採用っていうのではなく、業界は人手不足だから１年中求人は出ている」
「業界では、経験者や即戦力を必要としている。収益面から見ても、未経験者を育てる余裕がない」

先生の多くは別会社に勤務する非常勤講師で、また、うちの学校の常勤講師も、ペットサロンなどでアルバイトしている。
それが実態だ。

さて、求人票をなめ回すように見て調べたオレの感想を言うと

①特に新卒採用を要件としていない

②大手、零細、個人事業所、どこも低賃金(劣悪な環境が予測される)

③雇用安定と経験を積みやすいのは大手数社(イオン、西武、コジマなど)
あとは、もう、入社しなければよくわからない(呆)
要は、目糞鼻糞、蓋を開けてみなければ良いか悪いかわからない、くじ引きみたいなものだ…
賃金で選ぶか、通勤エリアで選ぶか、ショップ･サロン･動物病院の別で選ぶが

④雇用先だけでは、公私ともに、人との出会いも見込めない

結局のところ、グルーマー業界は、ホワイトカラーではない。
ズブズブの職人の世界であり、ブルーカラーの業界だ。
下積みで弟子のような経験を積んでから、個人開業するか、職場を掛け持ちして渡り歩くか。
個人開業するにも、先立つ金が必要で、低賃金で、どうやって金を貯めるのか、オレにはよくわからん。
また、専門学校の学費だけでも300万円もかかるのに、学費への投資額はいつ回収できるんだよ？
回収とは、給与合計300万円ではなく、貯金で300万円貯めることだよ。
学費は貯金の吐き出しなのだから、利益回収(貯蓄)のこと。

２年生との会話に話題を戻すと、現在、内定者は在校生の半分程度という。

「松本さんは、就活しないんですよね？」

「しないよ」

せっかく、何かの縁でこの世界に関わったのだから、どこかで活かさないともったいないとは思っている。

仕事のない日
土日祝日の保護犬ボランティア。

彼女たちはボランティアという訳には行かない。
生活がかかっているからだ(オレは社労士として食えない時代を経験しており、その壁を乗り越えて今がある)。