死とは再生(生まれ変わること)を意味する

2016/9/27初勤務
同年10/1初シフト(夜勤 後楽園)
2023/1/27(満６年５か月)引退

囚人服を纏う遺影写真

使命感に燃え、充実した時期があったはずなのに、今では十把一絡げに全てが不快だ。

関係者以外の人から決して感謝されることがない警備員。
現場関係者から奴隷扱いされ、一般通行人から賎民扱いされ、内勤から物のように扱われる穢れ仕事に二度と手をつけてはならない…昨年４月度の長期有休のときからその思いは強くなっていった。

手っ取り早く稼げようと、人格を傷つけられてまで稼ぐカネは悪銭だ。
それでも日銭が欲しいというなら、そいつはプライドがない乞食と同じだ。

同僚の連勤や残業パック(１勤務残業時間セット契約)の潮流に呑み込まれると更に太刀が悪い。
日銭稼ぎを競うようになり、自分で気づかないうちに、人間の質がどんどん落ちて行く。
人間は環境に適応する。
慢性的な睡眠不足(戦時中の兵隊同様のトランス状態になり一番太刀が悪い)。
休息もなくなる。
私生活がなくなる。
精神的に追い詰められる。
どんどん視野が狭くなる。
目先のカネしか見えなくなる。
木を見て森を見なくなり、将来ビジョンを持てなくなり、キャリアアップの道は閉ざされる。
警備員カルチャーに呑み込まれたら、世間の健全で正常な社会が見えなくなる。

オレは一線から退いたから過去を振り返る時間が持てた。
そして、客観的に分析することができた。
オレも航介くんも価値観が共有されていた(「労働者の意識やモラルが低い」「環境が劣悪」「成長がない」航介くん転職ブログで、彼とのやり取りを具体的に述べている)。
だから２人ともこの業界から去るのだ。