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【個人情報保護法第18条第4項】本人に対する通知又は公表若しくは明示の適用除外 2015/04/04

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個人情報保護規程(マイナンバー法・ストレスチェック網羅版)
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11. 本人に対する通知又は公表若しくは明示の適用除外

 

保護法第18条第4

前3項の規定は、次に掲げる場合については、適用しない。

① 利用目的を本人に通知し、又は公表することにより本人又は第三者の生命、身体、財産その他の権利利益を害するおそれがある場合

② 利用目的を本人に通知し、又は公表することにより当該個人情報取扱事業者の権利又は正当な利益を害するおそれがある場合

③ 国の機関又は地方公共団体が法令の定める事務を遂行することに対して協力する必要がある場合であって、利用目的を本人に通知し、又は公表することにより当該事務の遂行に支障を及ぼすおそれがあるとき。

④ 取得の状況からみて利用目的が明らかであると認められる場合

 

第1号 本人又は第三者の権利利益を害するおそれ

利用目的を本人に通知し、又は公表することにより本人又は第三者の生命、身体、財産その他の権利利益を害するおそれがある場合は、保護法第18条第1項乃至第3項の規定の適用が除外される。

 

事例【保護法ガイドライン】

いわゆる総会屋等による不当要求等の被害を防止するため、当該総会屋担当者個人に関する情報を取得し、相互に情報交換を行っている場合で、利用目的を通知又は公表することにより、当該総会屋等の逆恨みにより、第三者たる情報提供者が被害を受ける恐れがある場合

 

第2号 当該個人情報取扱事業者の権利等を害するおそれ

利用目的を本人に通知し、又は公表することにより企業秘密に関すること等が他社に明らかになり、当該個人情報取扱事業者の権利又は利益が侵害されるおそれがある場合は、保護法第18条第1項乃至第3項の規定の適用が除外される。

事例【保護法ガイドライン】

通知又は公表される利用目的の内容から、当該個人情報取扱事業者が行う新商品等の開発内容、営業ノウハウ等の企業秘密にかかわるようなものが明らかになる場合
暴力団等の反社会的勢力情報、疑わしい取引の届出の対象情報、業務妨害行為を行う悪質者情報を取得したことが明らかになることにより、情報提供を受けた企業に害が及ぶ場合

 

第3号 国の機関等への協力

国の機関等が法令の定める事務を実施する上で、民間企業等の協力を得る必要がある場合であり、協力する民間企業等が国の機関等から受け取った個人情報の利用目的を本人に通知し、又は公表することにより、当該事務の遂行に支障を及ぼすおそれがある場合は、保護法第18条第1項乃至第3項の規定の適用が除外される。

 

事例【保護法ガイドライン】

公開手配を行わないで、被疑者に関する個人情報を、警察から被疑者の立ち回りが予想される個人情報取扱事業者に限って提供する場合、警察から受け取った当該個人情報取扱事業者が、利用目的を本人に通知し、又は公表することにより、捜査活動に重大な支障を及ぼすおそれがある場合

 

第4号 利用目的が自明

個人情報が取得される状況から見て利用目的が自明であると認められる場合は、保護法第18条第1項乃至第3項の規定の適用が除外される。

 

事例【保護法ガイドライン】

商品・サービス等を販売・提供する場合、住所・電話番号等の個人情報を取得する場合があるが、その利用目的が当該商品・サービス等の販売・提供のみを確実に行うためという利用目的であるような場合
一般の慣行として名刺を交換する場合、書面により、直接本人から、氏名・所属・肩書・連絡先等の個人情報を取得することとなるが、その利用目的が今後の連絡のためという利用目的であるような場合(ただし、ダイレクトメール等の目的に名刺を用いることは自明の利用目的に該当しない場合があるので注意を要する。)

 

 

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