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【麺舗十六】第22玉 「取材は一切お断りしてるの」…深い話が聞けた気持ちの良い朝 2016/05/26

10:20前にお店に到着。
「いつもの常連がいない」
結局、開店時、私以外の客がいなかった。
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女将さんは「うちはいつもよ」というので
「過去21回来てるけど、こんなこと初めてだよ」と切り返してみた。
また「中華そばマニアじゃなく、麺舗十六ファンが集う店ですよね」と補足した。

 

そこから雑談が発展して行くのだが、
女将さん「あるときから雑誌の取材はすべてお断りしてるの」
店主「業界で噂が流されるみたいで、今では一切取材の話はなくなった」
俺「同一メディアの他の部署、他のメディア、更に他のメディアへと、引き合いが横展開していくんですよ。私の例だと、毎日新聞のある部署→他の部署→宝島社→朝日出版→日本経済新聞社→日経産業新聞…メディアで宣伝して貰った後は、顧問客が欲しいのに、、、メディア編集や記者に聞くと『実績を買う』って言ってました。」

 

私はこう判断した。
「麺舗十六ファンが集う店」という私の感想と、お店の「メディアお断り」のお考えは合致している。
お店(ご夫婦の生き方)の志向しているところが明確だ。

 

そこで次のように伝えてみた。
「メディアで話題になると、ドライな一見さんが急激に増えるし、同時に、つまらない風評も増える。また、一見客を取り込んで店の規模を拡大しようなんて欲をかいたら、収益キープのため『次から次へ』と話題づくりに躍起になる。本職がどこにあるかわからなくなりますね。そこからは事業者としての生き方を模索するのか、本職に徹して今ある日常を大切にするのか、人生の重きをどこに置くかの分岐点になりますね」
お店は「麺舗十六ファン」を求めている。
麺職人としての姿勢や、「普通に楽しく暮らして行ければよい」という生活バランスを大切にしており、欲張っていない
支えは「麺舗十六の長年の固定客」であり、ファンを大事にしている。
今のライフスタイルを確立するまで、長い歳月を費やしたと思う(固定客・年齢層を見たらわかる)

 

「自著を出版した宝島社と、あるときこんな話になった。雑誌『Flash』で、グラビアアイドルがわざわざ水着姿で人気ラーメン店の麺を食べるって企画があった。『筋道を外しているから俺なら断るわwww。俺は事業を伸ばせないなあ』。これに対して、宝島社編集は『いやあ、松本先生、私は先生の本をグラドルが水着姿でコマーシャルしてくれるって企画があるなら飛びつきますよ』」
…大爆笑だった。

 

ご夫婦に次のことを話した
・政治家小池百合子との出会い(私の第1号顧問先)と、コネづくりのため権力に媚びてウヨウヨ寄ってくる企業・団体・個人・地方議員・下っ端の国会議員(議員は力があるから、秘書を雇い、秘書が災禍の防波堤になるが、私には力がないから、自力で災いを除去しなきゃならない)
・私の本名(力)と、2014年8月末から職業名(祐徳)を用いるようになったことの経緯
・改名後「食欲・睡眠欲と一定の自己顕示欲を除いて欲を捨て、営業をやめ、貯金を切りつぶしながら『引きこもり生活』に入った。『お前の本業はなんだ?』そう問いかけた。『士業の原点は、原典(法令)を解釈し、企業に正しく普及すること』。そうしたら、メディアから話が来た。今日に至る」
・「人の集う場には、取引先イベント又は主賓・来賓の立場じゃなければ出席しない。『参加』はすべて断っている」

 

すると、女将さんが「気づいちゃったんだ」
そうです。気づきました。

 

上記のような約5分程度の雑談ののち、お客さんがパラパラ入ってきた。
食べ始めると、満席になった。
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やはり、常連で集っている。
メディア→話題性→一見さんを確保することも大切だが、オールドファンを作ることこそ、本当に大変な作業である。
生き方論はとても大事だって痛感した。

 

「朝から良い話ができた」
そうお伝えしてお店を出た。
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