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【労働基準法第24条】賃金の支払 2016/03/31

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3. 賃金の支払

(賃金の支払)

第24

賃金は、通貨で、直接労働者に、その全額を支払わなければならない。ただし、法令若しくは労働協約に別段の定めがある場合又は厚生労働省令で定める賃金について確実な支払の方法で厚生労働省令で定めるものによる場合においては、通貨以外のもので支払い、また、法令に別段の定めがある場合又は当該事業場の労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときは労働者の過半数を代表する者との書面による協定がある場合においては、賃金の一部を控除して支払うことができる。

第2項

賃金は、毎月1回以上、一定の期日を定めて支払わなければならない。ただし、臨時に支払われる賃金、賞与その他これに準ずるもので厚生労働省令で定める賃金(第89条において「臨時の賃金等」という。)については、この限りでない。

 

問1

1か月の賃金支払額(賃金の一部を控除して支払う場合には、控除した額)に100円未満の端数が生じた場合、50円未満の端数を切り捨て、それ以上を100円に切り上げて支払うことは、労働基準法第24条違反としては取り扱わないこととされている。(H15-3B)

 

問2

1か月の賃金支払額(賃金の一部を控除して支払う場合には控除した額)に生じた千円未満の端数を翌月の賃金支払日に繰り越して支払うことは、賃金支払の便宜上の取扱いと認められるから、労働基準法第24条違反としては取り扱わないこととされている。(H18-5A)

 

問3

労働者派遣事業の事業主が、派遣中の労働者にその賃金を派遣先の使用者を通じて支払うことは、賃金の直接払いの原則に違反する。(H3-3E)

 

問4

使用者は、賃金を通貨で支払わなければならないが、当該事業場の労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときは労働者の過半数を代表する者との書面による協定がある場合においては、通貨以外のもので支払うことができる。(H20-3A)

 

問5

賃金は、原則として通貨で支払わなければならないが、当該事業場の労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときは労働者の過半数を代表する者との書面による協定がある場合においては、通貨以外のもので支払うことができる。(H4-6A)

 

問6

労働基準法第24条第1項においては、賃金は、通貨で支払わなければならないと規定されているが、同項ただし書において、法令に別段の定めがある場合、当該事業場の労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときは労働者の過半数を代表する者との書面による協定がある場合又は厚生労働省令で定める賃金について確実な支払の方法で厚生労働省令で定めるものによる場合においては、通貨以外のもので支払うことができると規定されている。(H14-3E)

 

問7

賃金は、労使協定がある場合に限り、通貨以外のもので支払っても差し支えない。(H3-7A)

 

問8

賃金は、原則として、通貨で、直接労働者に、その全額を支払わなければならず、法令に別段の定めがある場合のほかは、労働協約で別段の定めをしたとしても、賃金を通貨以外のもので支払うことはできない。(H6-2D)

 

問9

事業場の過半数の労働者を組織する労働組合が使用者と締結した労働協約の定めによって通貨以外のもので賃金を支払うことが許されるのは、その労働協約の適用を受ける労働者に限られる。(H12-4A)

 

問10

通勤定期乗車券を賃金として支払うためには、労働協約でその旨の定めをする必要がある。(H2-3B)

 

問11

通勤手当を支給する際、現金で支給するか、あるいは通勤定期乗車券をもって現金に代えて支給するかについては、使用者が自由に決めることができる。(S61-2A)

 

問12

使用者は、賃金を、銀行に対する労働者の預金への振込みによって支払うためには、当該労働者の同意を得なければならない。(H20-3B)

 

問13

使用者は、当該事業場の労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときは労働者の過半数を代表する者との書面による協定を締結した場合には、個々の労働者の同意を得なくとも、賃金の支払について銀行その他の金融機関に対する当該労働者の預金又は貯金への振込みによることができる。(H5-5C)

 

問14

賃金の支払いを、労働者が指定する銀行その他の金融機関に対する当該労働者の預金又は貯金への振り込みにより行おうとする場合には、当該事業場の労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときは労働者の過半数を代表する者との書面による協定が必要である。(H6-2E)

 

問15

使用者は、労働者の同意を得た場合には、賃金の支払について当該労働者が指定する銀行その他の金融機関に対する当該労働者の預金又は貯金への振込みによることができるが、この場合の労働者の同意については書面による必要はない。(H9-4A)

 

問16

使用者は、労働者の同意を得た場合には、賃金をその労働者の指定する銀行その他の金融機関の口座に振り込むことができる。そして、当該事業場の労働者の過半数を組織する労働組合がある場合には、この労働組合との労働協約をもってこの労働者の同意に代えることができる。(H13-3D)

 

問17

賃金の銀行口座への振込みは、いかなる場合にも通貨払いの原則に反し、労働基準法違反となる。(H2-3A)

 

問18

賃金の支払方法については、労働者の同意を得た場合には、当該労働者が指定する証券会社に対する当該労働者の預り金のうち一定の要件を充たすものへの払込みにより賃金を支払うこともできる。(H11-4C)

 

問19

退職手当は、労働者の同意があれば、郵便為替で支払うことができる。(S63-5D)

 

問20

労働基準法第24条第1項本文においては、賃金は、その全額を支払わなければならないと規定されているが、同項ただし書において、法令又は労働協約に別段の定めがある場合においては、賃金の一部を控除して支払うことができると規定されている。(H18-2A)

 

問21

使用者は、賃金の全額を支払わなければならないが、労働協約に別段の定めがある場合に限って、賃金の一部を控除して支払うことができる。(H20-3E)

 

問22

賃金は、法令に別段の定めがある場合又は当該事業場の労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときは労働者の過半数を代表する者との書面による協定をし、これを労働基準監督署長に届け出た場合でないと、その一部を控除して支払うことができない。(H4-6B)

 

問23

最高裁の判例によると、労働基準法第24条第1項ただし書の要件を具備する「チェック・オフ(労働組合費の控除)」協定の締結は、これにより、同協定に基づく使用者のチェック・オフが同項本文所定の賃金全額払の原則の例外とされ、同法第120条第1号所定の罰則の適用を受けないという効力を有するにすぎない、とされている。(H17-1C)

 

問24

最高裁判所の判例によると、労働基準法第24条第1項本文の定めるいわゆる賃金全額払の原則の趣旨とするところは、使用者が一方的に賃金を控除することを禁止し、もって労働者に賃金の全額を確実に受領させ、労働者の経済生活を脅かすことのないようにしてその保護を図ろうとするものというべきであるから、使用者が労働者に対して有する債権をもって労働者の賃金債権と相殺することを禁止する趣旨をも包含するものであるが、労働者がその自由な意思に基づき当該相殺に同意した場合においては、当該同意が労働者の自由な意思に基づいてされたものであると認めるに足りる合理的な理由が客観的に存在するときは、当該同意を得てした相殺は当該規定に違反するものとはいえないものと解するのが相当である、とされている。(H18-2B)

 

問25

毎月15日に当月の1日から月末までの賃金を支払うこととなっている場合において、月の後半に2日間の欠勤があり賃金を控除する必要が生じたときは、過払いとなる賃金を翌月分の賃金で清算する程度は賃金それ自体の計算に関するものであるから、労働基準法第24条の賃金の支払いに関する規定(賃金全額払の原則)の違反とは認められない。(H17-1B)

 

問26

最高裁判所の判例によると、適正な賃金の額を支払うための手段たる相殺は、労働基準法第24条第1項但し書によって除外される場合にあたらなくても、その行使の時期、方法、金額等からみて労働者の経済生活の安定との関係上不当と認められないものであれば同項の禁止するところではないと解されている。(H12-4C)

 

問27

年俸制により賃金を定めた場合には、賃金を年に1回支払っても労働基準法に違反することはない。(H2-3D)

 

問28

賃金の所定支払日が休日に該当する場合は、労働基準法第24条第2項に規定する一定期日払いの原則によって、当該支払日を繰り下げることはできず、繰り上げて直近の労働日に支払わなければならない。(H13-3C)

 

問29

賃金の支払いについて、所定支払日が休日に当たる場合には、繰り上げて支払わなければ労働基準法に違反する。(H2-3E)

 

問30

賃金の所定支払日が毎月20日とされている会社で、当月1日に労働者が当月15日をもって退職する旨届け出て予定どおり退職した。この労働者が、退職した日の翌日である16日に当月支給分の賃金の支払いを請求した場合、労働者の請求があってから7日以内に支払えばよいとはいえず、所定支払日の当月20日には支払わなければならない。(H12-3E)

 

問31

定期賃金を、毎月の末日というような特定された日に支払うこと、又は毎月の第4金曜日というような特定された曜日に支払うことは、労働基準法第24条第2項に規定する賃金の一定期日払いの原則に違反しない。(H13-3E)

 

問32

使用者は、1か月を超える期間の出勤成績によって支給される精勤手当について、毎月1回以上支払わなければならない。(H20-3C)

 

問33

就業規則において、退職後一定期間同業他社への就職を禁止することは、社員の職業選択の自由を不当に拘束するものとは必ずしもいえないが、同業他社への就職を理由として退職金を減額する旨の規定は著しく不合理であって、公序良俗に反し無効である。(H9-2A)

 

解答

問1 ○ 法24条1項、昭和63.3.14基発150号

次のような端数処理は、法第24条賃金の支払(下記①から③については法第37条割増賃金の規定を含む。)の違反としては取り扱われない。

① 1箇月における時間外労働、休日労働及び深夜業の各々の時間数の合計に1時間未満の端数が生じた場合に、30分未満の端数を切り捨て、それ以上を1時間に切り上げること。

② 1箇月における時間外労働、休日労働及び深夜業の各々の割増賃金の総額の1円未満の端数が生じた場合に、50銭未満の端数を切り捨て、それ以上を1円に切り上げること。

③ 1時間当たりの賃金額及び割増賃金額に1円未満の端数が生じた場合に、50銭未満の端数を切り捨て、それ以上を1円に切り上げること。

④ 1箇月の賃金支払額(賃金の一部を控除して支払う場合には控除した額)の100円未満の端数が生じた場合に、50円未満の端数を切り捨て、それ以上を100円に切り上げること。

⑤ 1箇月の賃金支払額(賃金の一部を控除して支払う場合には控除した額)に生じた1,000円未満の端数を翌月の賃金支払日に繰り越して支払うこと。

問2 ○ 法24条1項、昭和63.3.14基発150号

問3 × 法24条1項、昭和61.6.6基発333号

派遣中の労働者の賃金を派遣先の使用者を通じて支払うことについては、派遣先の使用者が、派遣中の労働者本人に対して、派遣元の使用者からの賃金を手渡すことだけであれば、直接払の原則には違反しない。

なお、常用雇用の労働者に関する「直接払い」の例外として、労働者の使者(労働者の家族等)に支払うことは差し支えないとされている。(昭和63.3.14基発150号)

問4 × 法24条1項、昭和63.3.14基発150号

原則

① 通貨払い

② 直接払い

③ 全額払い

例外

① 通貨以外のもので支払うことができる場合

イ 法令に別段の定めがある場合

ロ 労働協約に別段の定めがある場合

ハ 厚生労働省令で定める賃金について確実な支払の方法で厚生労働省令で定めるものによる場合

② 賃金の一部を控除して支払うことができる場合

当該事業場の労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときは労働者の過半数を代表する者との書面による協定がある場合

問5 × 法24条1項、昭和63.3.14基発150号

問6 × 法24条1項、昭和63.3.14基発150号

問7 × 法24条1項、昭和63.3.14基発150号

問8 × 法24条1項、昭和63.3.14基発150号

問9 ○ 法24条1項、昭和63.3.14基発150号

問10 ○ 法24条1項、昭和63.3.14基発150号

問11 × 法24条1項、昭和63.3.14基発150号

問12 ○ 法24条1項、則7条の2,1項1号、平成10.9.10基発529号、平成13.2.2基発54号、平成14.4.1基発0401004号、平成19.9.30基発0930001号

「同意」については、労働者の意思に基づくものである限り、その形式は問わないものとされている。

問13 × 法24条1項、則7条の2,1項1号、平成10.9.10基発529号、平成13.2.2基発54号、平成14.4.1基発0401004号、平成19.9.30基発0930001号

厚生労働省令で定める賃金について確実な支払の方法で厚生労働省令で定めるものによる場合、賃金は労働者の同意を得た場合には、次の方法によることができる。

① 当該労働者が指定する銀行その他の金融機関に対する当該労働者の預金又は貯金への振込み

② 当該労働者が指定する金融商品取引業者(証券会社)に対する当該労働者の預り金(一定の要件を満たすものに限る。)への払込み

問14 × 法24条1項、則7条の2,1項1号、平成10.9.10基発529号、平成13.2.2基発54号、平成14.4.1基発0401004号、平成19.9.30基発0930001号

問15 ○ 法24条1項、則7条の2,1項1号、平成10.9.10基発529号、平成13.2.2基発54号、平成14.4.1基発0401004号、平成19.9.30基発0930001号

問16 ○ 法24条1項、則7条の2,1項1号、平成10.9.10基発529号、平成13.2.2基発54号、平成14.4.1基発0401004号、平成19.9.30基発0930001号

問17 × 法24条1項、則7条の2,1項1号、平成10.9.10基発529号、平成13.2.2基発54号、平成14.4.1基発0401004号、平成19.9.30基発0930001号

問18 ○ 法24条1項、則7条の2,1項2号、平成10.9.10基発529号、平成13.2.2基発54号、平成14.4.1基発0401004号、平成19.9.30基発0930001号

問19 ○ 法24条1項、則7条の2,2項3号、昭和63.1.1基発1号

厚生労働省令で定める賃金について確実な支払の方法で厚生労働省令で定めるものによる場合、退職手当は労働者の同意を得た場合には、次の方法によることができる。

① 当該労働者が指定する銀行その他の金融機関に対する当該労働者の預金又は貯金への振込み

② 当該労働者が指定する金融商品取引業者(証券会社)に対する当該労働者の預り金(一定の要件を満たすものに限る。)への払込み

③ 銀行その他の金融機関によって振り出され小切手の交付

④ 銀行その他の金融機関が支払保証をした小切手の交付

⑤ 郵便為替の交付

問20 × 法24条1項、昭和27.9.20基発675号、平成11.3.31基発168号

① 法令に別段の定めがある場合

例)源泉徴収、社会保険料控除

② 労使協定がある場合

例)購買代金、社宅・寮その他福利厚生施設の費用、社内預金、チェック・オフ協定による労働組合費など

問21 × 法24条1項、昭和27.9.20基発675号、平成11.3.31基発168号

問22 × 法24条1項、昭和27.9.20基発675号、平成11.3.31基発168号

問23 ○ 法24条1項、最一小平成5.3.25(エッソ石油事件)

チェック・オフ協定の締結は、法第24条の規定違反として、法120条第1号所定の罰則の適用を受けないという、免罰効果を有するにすぎず、当該協定が労働協約の形式により締結されたとしても、当然に使用者がチェック・オフする権限を取得するものではないことはもとより、組合員がチェック・オフを受忍すべき義務を負うものではない。よって、組合員は、使用者に対していつでもチェック・オフの中止を申出することができ、その場合は、使用者はその組合員に対するチェック・オフを中止しなければならない。

問24 ○ 法24条1項、昭和29.12.23基発6185号、昭和63.3.14基発150号、最二小平成2.11.26(日新製鋼事件)

従業員が銀行等からの住宅資金借用に当り、退職金により融資残債務を一括返済し、会社に対しその返済手続を委任することを約定し、会社が、同人の同意の下に、委任に基づく返済費用前払請求権をもってその退職金と相殺した場合において、同人が返済手続を自発的に会社に依頼しており、貸付が低利かつ相当期間の分割弁済の約定の下にされ、その利子の一部を会社が負担する措置が講じられているなどの事情があるとして、当該相殺は労働基準法24条1項に違反しないとされた事例。

法第24条の規定による賃金の一部控除については、控除される金額が賃金の一部である限り、控除額についての限度はない。なお、私法上は、民法第510条及び民事執行法第152条の規定により、一賃金支払期の賃金又は退職金の額の4分の3に相当する部分(退職手当を除く賃金にあっては、その額が民事執行法施行令で定める額を超えるときは、その額)については、使用者側から相殺することはできないとされている。

問25 ○ 法24条1項、昭和23.9.14基発1357号

問26 ○ 法24条1項、昭和23.9.14基発1357号、最一小昭和44.12.18(福島県教組事件)

「公立中学校教員の給与過払による不当利得返還請求権を自働債権とし、その後に支払われる給与の支払請求権を受働債権とする相殺は、時期・手続・金額等の点で、労働者の経済生活の安定をおびやかす虞がない場合には、労働基準法24条1項の規定に違反しない。」とする判例がある。

問27 × 法24条2項

原則

① 毎月一回以上払い

② 一定期日払い

例外

臨時に支払われる賃金、賞与その他これに準ずるもので厚生労働省令で定める賃金(第89条において「臨時の賃金等」という。)

問28 × 法24条2項

賃金の所定の支払日が休日にあたるような場合には、その支払日を繰り上げて支払うこととしても繰り下げて支払うこととしても差し支えない。

問29 × 法24条2項

問30 × 法23条1項、法24条2項

設問の場合は、労働者の請求日から7日以内に賃金の所定支払日が到来するので、その賃金の所定支払日までに支払わなければならない。

問31 × 法24条2項

月給制の場合で、「毎月第4金曜日」とすることは、ある月では22日であったり、ある月では28日であったりと、支払日が変動し、期日を特定したことにはならないので、賃金の一定期日払いの原則に違反する。ただし、週給制の労働者については、必ずしも暦日を指定する必要はなく、毎週金曜日とすることは、労働基準法違反にはならない。

問32 × 法24条2項、則8条1号

第24条第2項ただし書の臨時に支払われる賃金、賞与に準ずるものは次に掲げるものとされる。

① 1箇月を超える期間の出勤成績によって支給される精勤手当

② 1箇月を超える一定期間の継続勤務に対して支給される勤続手当

③ 1箇月を超える期間にわたる事由によって算定される奨励加給又は能率手当

問33 × 法3条、法16条、法24条、民法90条、第二小昭和52.8.9(三晃社事件)

A社が営業担当社員に対し退職後の同業他社への就職をある程度の期間制限することをもって直ちに社員の職業の自由等を不当に拘束するものとは認められず、従って、A社がその退職金規則において、右制限に反して同業他社に就職した退職社員に支給すべき退職金につき、その点を考慮して、支給額を一般の自己都合による退職の場合の半額と定めることも、本件退職金が功労報償的な性格を併せ有することにかんがみれば、合理性のない措置であるとすることはできない。すなわち、この場合の退職金の定めは、制限違反の就職をしたことにより勤務中の功労に対する評価が減殺されて、退職金の権利そのものが一般の自己都合による退職の場合の半額の限度においてしか発生しないこととする趣旨であると解すべきであるから、右の定めは、その退職金が労働基準法上の賃金にあたるとしても、所論の同法3条、16条、24条及び民法90条等の規定になんら違反するものではない。